2024年 No 165 冬 土地言葉手話にもありてアイス食ぶ Local dialect also found in sign language... eating the local ice cream 感想 私は右耳が聞こえない、聞こえる左耳も昨今、聴力が落ちてきて補聴器をつける。 耳の聞こえない人々は手話を使うので、…
2024年 No164 秋 宮島へフェリーのデッキ風薫る Balmy breeze on the deck of a ferry to Miyajima 感想 広島から宮島へフェリーに乗り込んだ 五月の風が心地よい 世界文化遺産・厳島神社のシンボル「大鳥居」が2019年より修復されていた 70年ぶりとなる“令…
2024年 秋 No 163 切り分けし神のおさがり薬喰 After offering to the god animal meat is carved eating as nourishing food 感想 古くは、猪、鹿、狸などの肉を食べることを「薬喰い」といい、 野生動物の肉は冬季の蛋白源として珍重された。焼畑農耕を主…
2024年 夏 No 162 ボルブドゥール視察に陛下サンダルを The Emperor wore sandals at the Borobudur ruins 感想 2023年6月インドネシアを公式訪問中の天皇陛下は、 世界遺産のボロブドゥール寺院を視察された。 伝統的なろうけつ染め「バティック」でできた…
2024年 冬 No 161 うら若き母ゐた庭に鳳仙花 Jewelweedー mother of her youth was here in the same garden 感想 鳳仙花という花にはノスタルジーを感じる ピンク、朱色の奥ゆかしい色に ほんのり色っぽささえある 古びた庭に母が若く活き活きしていた頃があ…
2023年 秋 No 160 珊瑚礁へ緩やかな径春の水 A shallow sloping path that leads tothe reefs- water in spring 感想 夫の退職祝の春に沖縄へ行った(夫の癌も寛かいしたし) 今帰仁城跡からの風景は圧巻だった・・・ お城跡からニライカナイを見た 海の大き…
2023 年 夏 No159 返り花正しい戦争なんてない Second blooming-there are no correct wars in the World 感想 ロシアとウクライナ・・・ イスラエルとハマス・・・ 第二次世界大戦後・・・の 第三次世界大戦に突入しているという 話もある・・・ おすすめ …
2023年 春 No158 黒雲の端に居るらし雹どっと I seem to be on the edge of dark clouds... shower of hailstones 感想 2022年去年の秋だったか・・・ 黒雲が見えてきて・・・ 突然のピンポン玉位の雹が降ってきたのだ・・・ 車のボンネットが凹み窓が割れそ…
2022 冬 No157 国境の見えざる大地虹かかる Rainbow appears over invisible boundary line on the earth 感想 2022年頃からコロナのワクチンができ少し安堵の世も つかの間、ロシアとウクライナの戦争にはじまり イスラエルとイスラムの関係もまた戦争勃発 …
2021年 春 No 156 切り株となりし老木花三輪 Having Become a stump the old tree produces three cherry blossomes 感想 公園の桜の木が切られていた 桜の寿命は 50年ぐらいと聞く 私達の小学生時代は毎年綺麗な花をつけていたが 私ももう還暦が近い年にな…
2021 冬 No 155 インド洋白き高浪元朝来 High white waves appear on the Indian Ocean New Years morning 感想 インドネシアのバリ島でお正月を迎えた ホテルはタナロット近くにあり ホテルからタナロット寺院と 海の景色が見える 元旦の朝、タナロット寺院…
2021年 秋 No 154 息絶えの火蛾の翅の目威厳めき Eyse on thw wings of a dying moth in the flames look dignified 感想 晩秋の山小屋で 大きな我が死んでいた 羽には大きな目のような柄 睨まれているようで怖かった 山の我の最期には威厳があった おすすめ…
2021年 夏 No 153 ひまわりや北の大地の救世観音 Sunflowers-statue of Salvation Kannon in a northern land 感想 私の好きな観音は桜井の聖林寺に安置されている(十一面観音) 廃仏毀釈の時には草原に捨てられていた観音を フェノロサが見出し、聖林寺に…
2021 冬 No152 病こそ生きる力ぞ帰り花 The disease that becomes zest for living-second blooming 感想 2020年の秋から・・・ 検査を受けて、夫の抗癌剤治療が始まった・・・ 放射線治療の難しい場所で結局抗癌剤治療となり 開始となった・・・心配は膨大…
2021年 冬 No151 氷る湖一気に祓ふ疫病神 Frozen lake-exorcizing us of evil star at a stroke 感想 長野県に住んでいた頃 御神渡りが冬の風物詩であった・・・ 今年は御神渡りがあったのだ・・・ 温暖化がコロナで治った?のかしら? 地球温暖化が少しやわ…
2021年 春 No150 小鳥来るガムランの音のきらきらと Small birds...gamelans sound glitteringly 感想 インドネシアで 舞踊を見た メラピ山の噴火では逃げましょうというような 意味の舞踊であった・・・ バリ島では朝、ガムランと小鳥の鳴き声が 聞こえるプ…
2020 年 夏 No149 ジャカルタの夫に語れり春満月 Talking to my husband in Jakarta sugar moon 感想 2020年春コロナが流行りだし、世界は震撼 世界でコロナが広がっている 日本もパニック状態だ 外国に単身赴任中の夫の身が心配でたまらない 外国で何かあっ…
2020年 夏 No148 春眠やイースト菌のパン匂ふ Asleep in spring...smell of breadmade with yeast 感想 春は心が躍る華やぐ・・・ 光は溢れて、木々が芽吹き、 栗鼠なんかもチョロチョロと木から出て来る そんな日は 自家製パンでも作ろうと 腰が軽くなる・…
2020年 春 No147 二上山は蓑虫めきて山眠る The Futakami mountainlooks like a bagworm ...mountain in wineter www.pref.nara.jp 感想 堺から斑鳩までの道の途中 二上山が見える 春夏秋冬実家へと通る道 だが、今日の二上山は静かで 冬雲の余白のせいか 動…
2020年 冬 No146 塒入り朱雀門へと秋燕 Swallows in autumn Returning home to Suzakumon gate 感想 故郷奈良の情景が思い出される 西の京の朱雀門 は 今の蒼然とした野原に ポツンと 朱い門を残す・・・ 芒だらけの野原に ふいに・・・沢山の燕が朱雀門に帰…
2019年 冬 (No 145) 大蜥蜴尻尾に恃み碧きゆく A huge Lizard moves awaysupported By its tail…the dark green fellow 感想 私の大蜥蜴とはフローレス島のコモドドラゴン インドネシアの島々の中にフローレス島がある 民族も生物も特殊・・・ 海の長年の…
2019年 春 (No 144) 町屋また「令和」に生まむ燕来る Old house in downtown in order to bear Reiwa babies the swallows arrive 感想 軒を連ねる白壁の商屋、町屋が並ぶ街 油屋、醤油屋、酒屋、米屋等々・・・ 昔、17C頃から栄えた町だろうか 五月、商…
2018年 夏 峡の畠八十八夜の菰深き (No 143) Fields in the valley still with straw mats season for sowing 感想 夏も近づく八十八夜♪♬ 新茶摘みの季節が近くなり 茶農園は忙しくなる 霜にかからぬよう、陽に当たらぬよう 菰掛けをしたり忙しい・・・ 峡…
2018 年 秋 (No 141) 平成の寧楽の秋懐中金堂 Autumn melancholyin Nara of HeiseiChukon Temple (※ Chukon-do of temple ) 感想 中金堂が奈良の興福寺の広い敷地の一角に 再建された・・・ 奈良の都の頃の景色が再現されたわけだが 本当に広い・・・ 渋…
2018年 秋 減反の秋桜の宙三重の塔 (No 140) Reducing the rice fieldcosmos blossoms in the aira three-storied pagoda 感想 斑鳩の里には法隆寺 法起寺 法輪寺の塔がある 一面は田圃である 減反の為に、コスモスの花が植えられている箇所もある 秋はそ…
2018年 夏 単身の夫思ひつつ苺食ぶ (No 137) Eating strawberries while thinking of my husband at a distant post 感想 2017年末より夫は再び インドネシアに単身赴任となった 初めての事で、寂しさが募る 年末年始にはインドネシアに来訪したが やはり…
2018年 春 (No 142) 雪中の野菜掘り出し事始 Pulling out the vegetables in the snow first work of the year 感想 新春を迎えた お雑煮を作りましょう! 北国では雪を利用した天然冷蔵庫がある 畑の端に 穴を掘って採れた野菜を埋め 筵なんかをかけて雪…
国際俳句交流協会掲載句 (自身の) 2017年 冬 湧き水の砂噴き上る春の水 (No 136) Spouting sandfrom the bubbling springthe fresh water of spring 感想 湧き水の吹き出す処はいつも 清らかな場所だ バリ島でも神聖な山中であった 神聖な場所になってい…
2022年 9月 ★ 黒雲の端に居るらし雹どっと 南風強し漂着ボトル韓国語 東雲(しののめ)や小さき朝顔濃紫 感想 山に登ったところ・・・ 急に暗くなって・・・ 雹がぼとぼとと落ちて来た・・・ 展望台の下に雹宿りした どうやらこの山がぎりぎり雹の雲の下らし…
2022年 9月 草いきれ会ふ人もなき道普請 桜貝の砂は薄紅青海波 湧水に山女の主の生るるやう 感想 とても暑い日中・・・の海辺 外を歩く人も居ない そんな中、 角島の部落の人達が草刈をしている・・・ 草いきれの中もくもくと・・・ 角島の海は最高に美しい …